ゲーム業界では、広告主により高いパフォーマンスとより優れたユーザーエクスペリエンスを提供するプレイアブル広告が人気のクリエイティブのひとつとして浮上しています。体験型で楽しいインタラクティブなコンテンツをMRAIDで広告内に組み込むプレイアブル広告は、１ユーザーあたりのLTVを高めつつeCPIs/eCPAsを抑え、キャンペーンを極めて効率の良いものにすることができます。
ユーザー獲得の目的でプレイアブル広告を使うメリットは広く知られています。それに比べ、ユーザーのリエンゲージメントとリテンションの効果についてはまだあまり知られていませんが、実は大変大きなメリットがあります。プレイアブル広告は極めてインタラクティブなフォーマットの広告です。そのため、ユーザーを取り戻しコンバージョンに導くための高度なリターゲティングの試みを行う場所を提供できるのです。とりわけゲーム以外のブランディングアプリにとって、強化されたストーリーテリングによるプレイアブル広告が持つ力は、広告主が常に捉えどころのない顧客の気を引くための素晴らしい方法です。
プレイアブル広告がユーザーのリターゲティングにどう有効なのか、異なる業界のアプリの3つのシナリオを見ていきましょう。
1. ゲーム業界
ゲームアプリでは、「期待のギャップ」を最小限にし、ユーザーがゲームから得られる体験を実際に体験できるようにするのにプレイアブル広告のインタラクティブなフォーマットが有効です。ユーザー獲得の面では、これは高いコンバージョン率につながります。リターゲティングについて言えば、プレイアブル広告はあるレベルまで行った後に離れてしまったユーザーに効果があります。
次のような例で説明しましょう。ユーザーがゲームのあるレベルから先に進めなくなったまま数週間経ち、そのアプリで遊ぶのをやめてしまいました。このような離脱ユーザーを取り戻すために、プレイアブル広告はユーザーが次のレベルに進めるよう誘導することができます。そうすることで、ユーザーに再びゲームに興味をもってもらえます。この事例では、プレイアブル広告が現在のレベルをクリアするのに役立つヒントや次のレベルのスニークプレビューを提供するインタラクティブなウィザードとなり得ます。
プレイアブル広告はまた、どうしたらゲーマーたちがもっとやりたいと常に戻ってくるようになるかを模索するための優れたフォーマットにもなれます！広告主は、こうしたインタラクティブなフォーマットを使ってユーザーに次のレベルで何が期待できるかを見せ、ユーザーエンゲージメントを高く維持することで、彼らを呼び戻すことができるのです。
2. eコマースと小売業
eコマースや小売業のアプリでは、プレイアブル広告はそのインタラクティブ性を活かした、オーディエンスを惹きつける優れたストーリーテリングによって、ユーザーのリエンゲージメントを可能にします。ユーザーを再度アクティベートするだけでなく、レギュラーユーザーを維持することもできます。2015年のGamewheelのバーガーキングのキャンペーンの例を見てみましょう。もともとスタート時にはリターゲティングを目的としたものではありませんでしたが、このキャンペーンがどのようにしてユーザーをブランドに共感させることができたかは参考になります。バーガーキングは2015年、Gamewheelプラットフォームを使って作成したAngriest Whooper Gameで初めてプレイアブル広告を利用しました。プレーヤーは、20秒以内でハラペーニョを20個集めるとバーガーキングの店舗で使える特別割引クーポンがもらえます。同社はこのキャンペーンで平均40.25%のCTRを達成しました。そして、バーガーキングは2016年末までに4つ以上のキャンペーン配信を成功させたのです。
3. 旅行とライフスタイル
ユーザーを呼び戻して買い物をしてもらえるか、心配ですか？ プレイアブル広告なら、休眠状態のユーザーをリターゲティングするだけでなく、抱き合わせ販売やより高額な商品の販売にも役立ちます。例えば、上記のシナリオで考えてみましょう。この旅行サイトでは、ベルリンへの航空券を予約したユーザーに人気の観光地のバーチャルツアーを提供し、それをきっかけに近隣のホテルを選択させることで、抱き合わせ商品を販売することができます。
プレイアブル広告とリターゲティング：次なる領域
リターゲティング目的のプレイアブル広告の配信には、優れたキャンペーン企画、コンテンツエンゲージメント、媒体のプレースメントの組み合わせが必要になります。ユーザーのリテンションのためにプレイアブル広告体験を活用することによって、広告主はユーザーのエンゲージメントを改善できる可能性があります。これはすなわち、ROASを最大化することになります。プレイアブル広告はまだまだ新しく、技術的にも高度なフォーマットです。広告主やパブリッシャーが今後、リターゲティングを成功させるためにこのフォーマットをどこまで幅広く活用できるか、興味深いものになるでしょう。